春が来た。煙くさい土埃が舞い上がって髪の毛がパサパサになる。引越しの準備の話ばかりしているけど、物事は順調に進んでいる。ただし、腰椎すべり症を病んでから重いものを持つと思いっきり腰が痛む。痛い腰を抑えながら荷物を別室に運んだ。もう雪が降り積もる心配もない。
引越しを重ねているけれど、本以外の荷物はCDなども含め年々減る傾向にある。そのうちお気に入りの数冊といくつかの着替え以外なくなるんじゃないかと思う。今回洋服なども45lゴミ袋1杯分捨てた。買うときは気軽に買うが、捨てるときは気軽じゃない。尤もどちらも気軽じゃなくなればお金も貯まるんだろうと思うが…
本は再販される見通しのない本もあるので、実家に送っているものもある。いずれ必要になったときのために。しかし、そのいずれ、がいつになるかはっきり分らないので本が一番捨てるのに困る。CDも「珍しいのは即買い」の友人がいたが、たしかにCDの再販も見通しの立たないものが多い。CDは面倒なので、全てmp3に落とした。しかしそのPCが音源ファイルをCDに焼いたり、メディアに落とす前にクラッシュしたため、面倒臭くなってSDカードプレーヤーは開けずにいる。何となく面倒臭いことがつまっていそうなパンドラの箱である。
小学校中学年から20年買いためたり(私はライトノベル、ミステリーは基本的に読まないので蔵書は余り変わらない)、旅先で捨てずを得なかった本やCDを思うけど、こうして見れば絶対に必要なものなんかなかった。『夜と霧』すら図書館で借りて読んだ人間である。絶対に買わなきゃならない本というのは自分の商売道具以外はなかったし、最初の数年を越えれば医局の書棚から雑誌を借りて読むのが精精になる。
さて、本はあんまり買い込むもんじゃない。理想は読み捨て(実際捨てたり売ったりはしている)であるが、読み捨てできるほど作品にのめり込めない。そして「またいつか読むさ」と、いつもこういう重たいダンボールの荷物を作ってしまう。本は大きなダンボールにつめると大の大人でも腰が痛くなる。ほどほど軽い荷物とちゃんぽんに荷造りをし、私は引越しの日を待つのである。
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